苦しい時こそ 困難なときこそ 人は成長する。 逆境こそが人を成長させるんだ。

2021年9月18日(土)
東京で行われた
「 渋沢栄一と日本陽明学 」
林田 明大先生の講演をZoomにて視聴させていただきました。

日本陽明学は近江聖人・中江藤樹を始祖とし
江戸時代、発展し、幕末の志士にも多く学ばれた学問です。
日本が欧米列強の支配を免れ、独立を維持できたのも、
日本陽明学の影響が大きいです。
大東亜戦争後は日本では廃れてしまいましたが
日本陽明学を再興することは大きな意義があります。

江戸時代
熊沢蕃山(1619年~1691年)という陽明学者がいました。
中江藤樹の弟子のひとりである
熊沢蕃山。
「人が見てよいとしても神が見てよくないことはしない。
人が見て悪いとしても、天が見てよいことは行わなければならない」
とは熊沢蕃山の言葉です。
熊沢蕃山は江戸時代、岡山藩で三千石で取り立てられ、
その名声は全国にとどろき、教えを請う大名が続出した
今でいう経営コンサルタントでスーパースターでした。
あまりに有名すぎたため、江戸幕府からにらまれ
晩年は幽閉されてしまいます。
そのため晩年は時間ができ、多くの書物を残しています。

中江藤樹の弟子に
淵岡山(ふちこうざん)(1617~1687年)がいます。
庶民に陽明学を広めた人です。
将軍の前で御前講義をする予定もあったと言われる人物です。

明治政府に仕えたアメリカ出身のウィリアム・グリフィスは
「新政府設立当時、明治大帝の周囲にあれほど多くの有力者がいたことは、確かに驚異であった。・・・王陽明の哲学は、あまりにも進歩的であるために、シナでは深く根をおろしたことはないが、日本では、私のいわゆる『55人の明治建設者』のことごとくが、その信奉者であったと思う」
(『キング11月号附録「明治大帝」』大日本雄弁会講談社)
と記しています。

幕末、活躍した
吉田松陰、高杉晋作、山田方谷、西郷隆盛、坂本龍馬をはじめ
多くの人物は日本陽明学の影響を受けていました。

江戸時代の日本人と現代の日本人の思考は大きく違います。
同じ民族なのか?と思うほど大きく違います。
人として大切なもの。
それは日々の生活の中で「誠を尽くすこと」
人としてどう生きるか?
生き方のあり方が大きく違います。
それは経済的な成功とは別次元のものです。

陽明学の始祖である王陽明は
「良知」のみ信じればよい。
ただ「良知」を信じ切ればよいと言いました。

日々、誠を尽くして生きていれば
良知が発揮され
事の判断を誤ることはないから
ただ良知のみを信ずればよいと言いました。

大事と小事を分けない。
人には本来、事の判断を誤らない「良知」が宿っている。
良知を発揮するためには日々の生活で「誠を尽くす」こと。

良知を発揮するには「小善」を積むことが一番です。
小さな親切を積み重ねること。
そうすることで心が喜び、元気になるのです。

良知は「私欲」で曇るので
私欲に支配されないように気を付けなければなりません。

森鴎外
スティーブジョブスも
若いころは尊大で人として疑問符が付く人間でした。
でも困難にぶつかること
苦しみを味わうことで人として磨かれました。

苦しい時こそ
困難なときこそ
人は成長します。

逆境こそが人を成長させます。

外のものばかりを追うな!
内なる声を大切にせよ。

内なるものを大切にせよ。

心を客観視せよ。

日々、ちゃんとせよ。
いいかげんなことはするな。
日々誠を尽くすんだ。

日々の生活の大切さ。
毎日、誠を尽くし、
コツコツ、積み重ねていくことの大切さ。

再認識しました。

日本陽明学は心を回復させるツールである。
渋沢栄一も陽明学を学び、大きな影響を受けていました。

日々の生活の中でいい加減なことはできない。
見直すべきことが多くあります。

林田先生。
ZOOMで配信くださった
日本陽明学研究会、姚江の会 の柏村さん。
ありがとうございました。

次回は10月9日(土)12時~
第6回 日本陽明学を学ぶ会を開催します。
陽明学を知っている方も知らない方も
是非ご参加ください。

https://www.facebook.com/events/3107256292831021



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