日本陽明学。心を正しくして「良知」に従って生きる。「良知」とはもともと僕たちが「生まれながらに持っている判断能力」。

昨日は日本陽明学研究の第一人者である
林田明大さん(はやしだあきお)を名古屋に招いた勉強会に参加しました。

陽明学といえば
「知行合一」(ちぎょうごういつ)という言葉が有名です。
知るは始まりであり、行動することで知ることは成る。
人を行動に駆り立てる学問であると僕は感じていました。

陽明学は中国よりも日本で江戸時代に発展し
特に幕末。
薩摩藩。長州藩。土佐藩。肥前佐賀藩でも藩学として学ばれ
江戸時代には庶民にも知れ渡っていた学問です。

でも林田先生の話を今回、聴いて、いろいろ質問させていただいて
感じたのは
「良知」に従って生きる。
ということです。

「良知」とはもともと、すべての人がもともと持っている
「判断力」。
「良知」を発揮できるように
日常生活や仕事の中で「心」を磨く。

「良知」とは湧き出てく感覚。
その感覚を大事にする。

勉強していたり、仕事をしてたり、何かをしている最中に
何かの思いが湧いてくる。

「そうだ。今日、仕事行く前に嫁さんと喧嘩したけど、
あれは僕が悪かったなあ~」
「最近、自分の部屋が散らかっているから片付けなきゃなあ~」
「最近、上司と話してないなあ~」
そういう感覚をもったとき
その感覚を否定せず、行動に移していく。
そのように湧いて出てくるような感覚を大切にして
「行動」に移していくと
どんどんと「良知」が磨かれてきて、
判断に誤りがなくなっていく。

このような湧き上がってくる感覚。
を放置せずに何もせずにいると
「良知」はどんどん鈍ってくる。
そして「良知」は発揮できなくなる。

「勝ち組」
「負け組」
このような考え方も陽明学では、尊重しない。
勝つか負けるか
損か得か
これは「天命」であり
「天命」に逆らってもしょうがない。

それより日々、懸命にコツコツと生きて
「良知」に従って生きることが大切。
努力したからと言って報われるとは限らない。

自分を誇らず、自己修養に努める。

心に「私欲」があると「良知」が鈍る。
日常生活を懸命に生き、「良知」に従い、行動すること。
これを「致良知」(ちりょうち)
「良知を致す」(りょうちをいたす)という。

王陽明

自分の中から湧き出てくる感覚を日々の中で大切にする。
それは大事小事をわけず、「良知」に従い、日々生きる。
生活する。
僕もそのようにありたいと思いました。
優先順位をつけなければと思っていたけど
そうではない。
「アタマ」ばかりで考えるのではなく
「心」で感じて
「湧き上げってくる感覚」
「良知」に従って生きよう。

「知」と「行」は並行している。
「思う」と同時にやっている。
これが自然なのですね。
「思い」は抑圧せず
「思う」と「行動」は同じ。

「良知」によって思えている自分を喜ぶ。
心の自由を発揮させる学問
「陽明学」。

しっかりと学んでいきたいと思います。

林田明大さんを招いた陽明学の勉強会は
11月9日(土)
9時20分~11時50分
14時~15時30分

12月7日(土)
9時20分~11時50分
14時~15時30分
にあります。
下記ページから
参加申し込みできます。

https://www.kokuchpro.com/event/b9ae099fc0cbc58ec233a97244f40ed8/813292/

林田明大先生の本



渋沢栄一と陽明学 – 「日本近代化の父」の人生と経営哲学を支えた学問 – (ワニブックスPLUS新書)

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