日本人に必要なのは「心」。「心」を育てるには「陽明学」を学ぶと良い。

先日、「渋沢栄一と陽明学」~日本近代化と父の人生と経営哲学を支えた学問~
著者・林田明大
を読みました。

今、日本が停滞しています。
これは今、我々日本人に「心」の栄養が足りていないからではないか?
と思うのです。
人は己のためだけに生きることはできない。
人のために生きるから生きることができる。
自分の生き残り。
自分の儲けばかり考えていてはうまくはいかない。

日本の近代化の精神は
その時の日本のリーダーたちが学んだ
「陽明学」によって育てられた面が大きいと思うのです。

中国の「明」の時代に
明の役人
「王陽明」によって
作られた学問。
「陽明学」

「明」が滅び
その後、
異民族である「清」が起こったため
その後、中国では
「陽明学」は発展はしませんでした。

しかし、日本に伝わった
「陽明学」は
近江聖人と称された「中江藤樹」によって
大きく発展し、
その弟子
「熊沢蕃山」によってさらに広まり
江戸時代にたくさんの人たちに学ばれ
長州藩の吉田松陰をはじめ
幕末の志士に引き継がれ
明治維新を実現した
薩摩藩
長州藩
土佐藩
肥前佐賀藩
はいずれも陽明学が盛んでした。

西郷隆盛
高杉晋作
坂本龍馬
大隈重信
といった幕末・明治にかけて活躍した人物には
陽明学の影響を受けていました。

渋沢栄一と陽明学という本を読むことによって
そのことをまた更に知ることができました。

この世の中を
「生きる」ためには
精神的な「よりどころ」が必要です。

台湾の人が言う
「日本精神」
これは戦前の日本人が持っていた心。

大正時代から昭和初期に起こった「陽明学ブーム」。

「陽明学」とはどのような教えなのでしょうか?

陽明学で有名な言葉は
知行合一(ちぎょうごういつ)
です。
「知ること」と「行うこと」は
同じ心の良知(人間に先天的に備わっている善悪是非の判断能力)から
発する作用であり、分離不可能であるという考えです。
「良知」に従う限り、その行動は善いもの。
この「良知」を全面的に発揮することを目標にしているのが陽明学。
「知」は「行」のはじめとして
「行」は「知」の「成」なり。
知ることは行動のはじめで、行動することで知ることは完成する。

人間に本来備わっている善悪是非の判断能力
「良知」を発揮するためには
「私欲」にとらわれていては発揮できない。

「良知」を発揮するためには
「心」を磨くこと必要です。
「心」を磨くことは
日常生活を営むことで養うことができます。
日常生活の一つ一つの行いを大切にする。
「大事と小事」を分けず
日常の生活の行いの中で、「心を磨く」行為をします。

渋沢栄一をはじめ
幕末・明治期に活躍した日本人が養ってきた
「良知」をいまこそ
発揮できる自分でありたいです。

渋沢栄一は500以上の企業の設立にかかわりました。
それは「私欲」に基づいたものではなかったのです。

社会の発展。
日本の発展。
世のため、人のため。ということを常に考えていた人だと思います。

心を磨くために
僕も良知を発揮できるように
陽明学を勉強したいと思います。

実践者から学ぶ!日本陽明学入門講座(全3回)
【初回】2019年9月28日(土) 09:20〜11:50 ウインクあいち

https://www.kokuchpro.com/event/b9ae099fc0cbc58ec233a97244f40ed8/813285/?fbclid=IwAR1-DsHIca-_LBAxhwfR6u_5-2C893sJyMvgIpNRkXTaZSNSwNBHtVZmmQA



渋沢栄一と陽明学 – 「日本近代化の父」の人生と経営哲学を支えた学問 – (ワニブックスPLUS新書)







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