2025年9月15日(月)7時~第606回朝活ネットワーク名古屋を開催しました。
【テーマ】リベラルアーツとは!?
~自ら問いを立て、多角的に思考し、課題解決にいたるための学びとその能力を育てる世界の大学の歴史~
【進行役】 小竹 暢隆 
今、東京大学は世界の大学ランキング(THE)では28位、アジアでも5位。
日本の大学は予算を持続的削減や少子高齢化の影響で厳しい経営環境にあり、
寄付等でたくさんの資金が集まる世界上位の大学とは差は広がる傾向にあります。
大学の起源
ヨーロッパでは古代ギリシャにあります。
知の拠点として始まりました。
中世の大学としては、ボローニャ大学、パリ大学は11世紀に起源があります。
パリ大学では教養自由学というものがありさまざまな学問が専門とは
別に学べました。
授業はラテン語で行われました。
オックスフォード大学は1167年、パリ大学でイギリスの学生が学ぶことを
禁じられたため創立されました。オックスフォード大学、ケンブリッジ大学は
イングランドの高等教育を独占していました。
12~13世紀までイスラムの世界が世界の最先端の地域でした。
レコンキスタ(国土回復運動)によりイベリア半島のイスラム王国が滅亡後、
ヨーロッパはその知を翻訳し学んだ歴史があります。
アメリカでハーバード大学が1636年に創立されました。
これは1776年のアメリカが独立宣言を出すはるか前の植民地時代のことです。
ニューイングランドの地域ではピューリタン牧師の育成を目的に創られました。今やそのハーバード大学 は世界のトップを争う大学。
日本円で7.85兆円の寄付財産資産があり、その運用益だけでも約4,500億円、トランプ政権と争える水準です。
またアメリカには寄付の文化があり大学に多くの寄付が集まる制度があり、
多くの施設(図書館、美術館等)が整備されてきました。
日本では明治維新後1877年に官立東京大学が創立されました、
まもなく150周年を迎えますが、ヨーロッパやアメリカに比べると、
新しいといえます。
それまでは昌平坂や藩校、寺社、寺子屋等で学んでいました。
劇的な転換はゆっくり進む。
中世のArtes Liberalesを起源とするリベラルアーツ。
さまざまな学問を勉強する。
教養を身に着ける。
そのような学問には即効性がないものの、
大きく飛躍するブレイクスルーが起こるのは
たくさんの幅広い学びが有機的につながった結果です。
幅広い知識・教養を身に着けそのうえで専門分野も深めていく。そこから新しいブレイクスルーが起こる。
今日の小竹さんのお話はヨーロッパの歴史のお話が中心でした。
ヨーロッパの歴史は幾多の動乱を経て、その中で大学が生まれ、
発展してきました。
長い歴史の中で街と大学が一体化しているところもある。
「学校で教えてもらわなかったから知らない」ではなく、
教育機関は学び方も学ぶところ。
ものによっては知らないことがあることは恥ずかしいと感じる必要があります。
いつからでも学びは始められる。
なぜ勉強が必要か?
知の細分化が進行し、ハウツーが優先される現代にあって、
心の糧としてさまざまな学問を幅広く学ぶことで豊かな人生につながります。
だからこそ大切なリベラルアーツ。

 
  
  
  
  

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