「渋沢栄一と陽明学」～日本近代化の父と人生と経営哲学をさせた学問
林田明大著
を読みました。
渋沢栄一。
名前は聞いたことはありました。
でも詳しくは知りませんでした。
明治新政府に仕え、その後、たくさんの会社を興した人物。
みずほ銀行（国立第一銀行）、東京証券取引所、東京ガス、東京海上、キリンビールなどを設立しました。
その人となりが描かれていました。
渋沢栄一といえば、「論語と算盤」が有名です。
明治から昭和にかけて
日本の政界・財界、社会公共事業に偉大な業績を残しました。
「日本近代化の父」と言われています。
日本はただ近代化と言って
欧米を真似ただけではない。
渋沢栄一の精神は
「論語と算盤」
「士魂商才」
彼は欧米を参考に、日本を大きく近代化させましたが
その考えは
「論語」「陽明学」に影響をうけた
バリバリの東洋思想の持ち主だったのです。
渋沢栄一は
経済と道徳を一体化させた考え方。
「論語と算盤」を掲げて
日本の知識階級である優秀な士族を経済界にたくさん送り込んだこと。
それは日本の資本主義を作り上げる原動力になった。
倫理観が欠けていれば
その企業は発展しない。
金もうけに走り、お客様、従業員を顧みず
逆に衰退し、破綻していった企業も多いです。
ブラック企業と言われる会社もあります。
そんな会社の経営陣は渋沢栄一の考えを学ぶと良いです。
今回読んだ
「渋沢栄一と陽明学」 の中で
特に心に残り、実践したいと思ったことがあります。
第1番目に
「早起きをして、その日のスケジュールを組み立てること。
重大な決断をするときは夜ではなく、朝にする」
なぜか？
「夜明けのうちに起き上がり
まだ物事に触れないでいるとき
その心は清明なる気風で占められている」
起きているうちに私欲が活発化し、夜は私欲が肥大化し、判断の公平性が失われる。
早寝早起きを励行し
一日のスケジュールの組み立てと重要な決断は早朝に行おう。
自分を律すること。
早起きし、しっかりとスケジュールを決め、熟考する時間を取ることはとても大切。時間の有効活用につながります。
第2番目に
「論語」には
「利を見ては義を思う」という言葉があります。
これは利益を前にして正義を思う」ということ。
「算盤と論語」は一であり、二ではない。
論語と算盤を分けると成功しにくい。
商売を行うとき
正義を思い、誠の精神でもって、事に当たろう。
自分のことばかり利益のことばかり
考えてしまいがちな自分がいます。
でもそれはお客様のこと、正義の考え、倫理観に基づいて
判断し、行動しなければなりません。
第3番目に
「事上磨錬」（じじょうまれん）
仕事や日常生活こそが人格向上の修養の場。
「大事小事に対して同一の思慮分別をもっていどむ」
大きなことも小さなことも大事に
分別なくキチンと取り組む。
日常生活の中で学び、成長しよう。
一つ一つの行動すべてが大切。
大きいことも小さいことも分け隔てなく、大切に
日常生活の中で自分を磨こうと思います。
明治末期から昭和初期にかけて
陽明学がとても学ばれていた時期が日本でありました。
渋沢栄一も陽明学を学び、その考えを広めていた人物。
「私の主義は誠意誠心、何事も誠をもって律するというより他に何物もない」
「誠」の心をもって日常の生活を過ごしていこう。
日本の近代化が大きく成功した理由に
この論語と算盤。
陽明学。
の考えがあり、
日常生活の中で「心」を磨き
「誠」の心で事に当たる。という渋沢栄一がいました。
毎日の生活の中で
大事小事を分けず
大切に過ごしていこう。
戦前の教育を受け
育った人物が引退し、
戦後教育を受けて育った人物が
日本の中心となり
日本は勢いを失っていったのではないでしょうか？
精神的なバックボーンとして
日本陽明学を学ぶことはとても大きなチカラになると思います。
今回読んだ
「渋沢栄一と陽明学」 を書かれた
林田明大さんの講演会に7月に行き、
今回、新著である。
「渋沢栄一と陽明学」 を読みました。
林田先生は
9/28(土), 11/9(土), 12/7(土) とウインクあいちで
勉強会を開催されるので僕も参加します！
17世紀から昭和初期にかけて
日本人が盛んに学んだという
陽明学を勉強したいからです。
下記サイトから勉強会に申し込みができます。
ぜひ興味のある方は申し込んでください。
一緒に学びましょう。
https://www.kokuchpro.com/event/b9ae099fc0cbc58ec233a97244f40ed8/813285/?fbclid=IwAR1mJKpMbdFaUom_yuFqAmgUCeq_KvLqn5N3INguDAh9P6SeSrRTfrUP_Sg
林田先生の新著
渋沢栄一と陽明学 – 「日本近代化の父」の人生と経営哲学を支えた学問 – (ワニブックスPLUS新書)
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