3年A組。このドラマのセリフは心を揺さぶる。

昨年末。普段、名古屋のコワーキングスペースで仕事をしている
私ですが、年末年始とコワーキングスペースが9連休で9日間閉まっていたため
家で仕事をしていました。

リビングのテーブルでもくもくと仕事をしていましたら
うちの娘たちがドラマをみていた。

年末、再放送されていたドラマ。
3年A組。
2019年1月~3月。
日本テレビ系列で日曜日夜に放送されていたドラマです。
平均視聴率は11.5%。最終回視聴率は15.4%と
なかなか視聴率もよかったようです。

菅田将暉さん演じる高校教師の柊一颯(ひいらぎいぶき)が
卒業式の10日前に突如生徒たちを人質にとり立てこもる。

スゴイ設定のドラマだ。

テレビドラマなど普段はほとんど見ない。
でも仕事をしている横で、毎日3話ごとの放送を見られると
ストーリーもアタマに入ってくる。

ただこのドラマ調べていくと・・・
脚本家に伝えたいセリフがあったのだ。
世に出したいセリフがあったのだ。
そのセリフを言わせたいためにこの設定を作ったのだ。
ということがわかった。

そのセリフとは・・・

相手に何をしたら傷付くのか、何をされたら痛むのか、お前たちには、それに気付かない感情が麻痺した大人には、なってほしくなかった。想像力を働かせて、自分の言葉や、行動に責任を持つ。決断をする前に、踏みとどまって、これが本当に正しいのかを、問い正す。そんな誰もがわかっているのに出来ていない。考えることの大切さを、みんなには、伝えたかった。

「もっと人に優しくなろうぜ。もっと自分を大事にしようぜ。他人に同調するより、他人をけなすより、まずは自分を許して、磨いて、作っていくことが大切なんじゃないのか?っていうか、そっちのほうが楽しいだろ?」

3年A組の脚本を書いた武藤将吾さん 
「 こういう企画を今この時代にできたことに感謝しています。 」と
言っています。
はじめは「熱中時代」のようなドラマを作りたかった。でも今の時代にはそぐわない。そこで考え付いたのが、今回のドラマの設定。
今の時代、とても言えないようなストレートなセリフ。
このセリフを伝えたいがためにドラマを描いた。

主人公の教師役・菅田将暉は10キロの減量をしてこの役に挑んだという。
迫真の演技だった。

卒業式まで残り10日。
菅田将暉さん演じる高校教師の柊一颯(ひいらぎいぶき) が29人の生徒を前に
「今日から皆さんには人質になってもらいます」と宣言する。

柊一颯はこのクラスで半年前に自殺した生徒・影山澪奈がなぜ死んだのか?
「真実を知っているものは名乗り出ろ!」と呼びかける。

そして課題を出していく・・・

その課題をクリアできなければ
「一人ずつ命を奪う!」と言う。

実際にそのようにしていく
柊一颯 。

その極限の状況の中で生徒たちに考えさせる。

その中で生徒一人一人が課題に向き合い、
自分のアタマでしっかり考えて、モノゴトの本質を見極めていく。
自分のやったことの意味を影響を知っていく。

言葉で人は簡単に壊れていく。
心ない一言が人を傷つけてきた。

僕だってそうだ。
特に10代のころ
20代のころ。
とても自分中心だった。
年齢を重ねるにつれ
他人のことも考えるようにはなってきたが
まだまだだと思う。

とくにSNSが普及し
インターネット上に様々な情報があふれる昨今。

自分のアタマでしっかり考え、モノゴトの本質を見極める。

「 悪意にまみれたナイフで汚れなき弱者を傷つけないように 」

「 お前が抱いた悩みや苦しみを誰かにぶつけたか? 仲間に、クラスメートに、教師に誰か助けてくれって、お前はすがったか? 」

「 恥を繰り返して強くなるんだよ。ていうか恥もかかずに強くなれると思うな! 」

このセリフも心に刺さる。
自分の思いをさらす。

まず自分の思いに気づかねば、伝えることはできない。

自分の思いに気づくこと。
それは自分の心を内観すること。

自分の心は
とんでもないことを思っていたりする。
その自分に気づくこと。

「思ったらやったことと同じ」

思いがエスカレートして行動につながっていく。

だから思いに気づくこと。これは大切。

「思ったらやったことと同じ」
この言葉は私が陽明学の研究家・林田明大先生(はやしだあきお)の勉強会に
参加したとき、林田先生が話されていた言葉だ。

僕はアタマの中で考えることは自由だと思っていた。
だからこそ。
「思ったらやったこととと同じ」という林田先生の言葉は衝撃的だったのだ。

3年A組。
最終回。
菅田将暉さん演じる高校教師の柊一颯の最も印象に残ったセリフ。

「もっと人に優しくなろうぜ。もっと自分を大事にしようぜ。
他人に同調するより、他人をけなすより、まずは自分を許して、磨いて、作っていくことが大切なんじゃないのか?っていうか、そっちのほうが楽しいだろ?」

そう。
毎日の生活の中で自分を磨いて作っていこう。

このセリフに僕はとても陽明学的な考えを感じた。

このドラマを描いた
脚本家・ 武藤将吾さんが陽明学を学んだかどうか?は僕は知らない。

でも日常生活の中で心を磨く。
「事上磨錬」(じじょうまれん)の精神を感じる。

自分を律して正しく生きてく。
それは日常生活の中で小さな善を積み重ねる。
感謝する。
内観する。
それは学ばずとも生活の中でできることだ。

日常生活の中で心を磨いていこう。

昼活・2月9日(日)第1回歴史を学んで心を磨く会
https://www.facebook.com/events/255450518759412/

昼活・2月23日(日)第2回歴史を学んで心を磨く会
https://www.facebook.com/events/1159600384394601/






新装版・真説「陽明学」入門 (ワニプラス)















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