昨日、2020年5月29日
陽明学の勉強会に参加しました。
毎月、東京で行われているこの会。
今まで参加したことは一度もありませんでしたが
今回は新型コロナウイルス感染拡大の影響で
Zoomで開催されることとなり
参加することができました。
陽明学研究家
林田 明大 (Akio Hayashida) さんを招いて
毎月、開催されている会です。
参加者の方が
陽明学の本をあらかじめ読み
その感想、解釈を述べ
そのうえで林田先生のお話を聴きます。
陽明学は
かつて日本でとても盛んでした。
江戸時代。
そして大東亜戦争の前は
日本人で学ぶ人が多かった学問です。
今の日本を救うことは
「日本陽明学を再興すること」だと
林田先生は言います。
陽明学は
「知行合一」が有名ですが
その神髄は
「致良知」です。
「良知」とは人に生まれながらに備わっている善悪是非の判断能力です。
良知を発揮する。
日本風に言うと誠を尽くす。
良知を発揮するには特に学ぶ必要はないと言います。
日常生活の中で自分を磨く。
「事上磨練」(じじょうまれん)
自分の心の動きを客観視する。
それには「内観」することが大切。
自分の心の動きを観察する。
とくに座禅などする必要はありません。
自分の日常生活の中で自分の心の動きを観察すればよいのです。
そうすればわかってきます。
「自分の心がとんでもないことを思っている」ということが・・・
それに気づくことが大切なんです。
「思ったらやったことと同じ」
林田先生はこのことを何度も強調して言われます。
心で思うことは自由だ。
しかし、思いがエスカレートして行動にいたる。
だからこそ「思うこと」は重要。
知識をつけて学んだ人が
良知を発揮しているか?というと
それは違う。
知識を付けたことで余計に高慢になり
良知が鈍る人だっている。
良知を発揮するには
「小善を積む」ことが大切。
小さな善を日常生活のなかで行う。
善を行うと心が喜ぶ。
それが「良知」を発揮することにつながるのです。
人が生まれながらに持っている能力。
「良知」
人に親切にすればするほど
発揮されます。
人に何かを伝えようと思っても
なかなか伝わらない経験は誰しもあると思います。
特に近い人にはそうです。
言葉では伝わりません。
特に家庭では。
言葉では伝わりません。
一番伝わることが
「行動」です。
毎日の「行動」に気を付けなければなりません。
そのことを今回、一番思いました。
自分がどうすべきなのかは
「良知」が知っているのです。
ただ「良知」を信じ切り、従えばいいのです。
私欲が邪魔をします。
その声は私欲なのか
良知なのか?
心の声を聴きましょう。
日常生活の中で自分を磨きましょう。
何かをしているとき
もう一つ別のことを考えている。ということがあります。
でもその時は行為をしている自分に集中する。
他のことを思う余地などない。
個別のそれぞれのことに対応して事上磨練するべきなのです。
目の前のことに対し「良知」に従い
ただ処理するだけで良い。
良知が発揮できれば
被害者になることもない。
すべては自分ごと。他人ごとではない。
良知に従う。
これは特別なことではない。
お手本になる生き方をすること。
お金にならないことをどれだけやるか?
だからこそ育児、家事は価値がる。
説教はしてはいけない。
怒れば怒るほど溝ができる。
言わずに行動でしめす。
日本陽明学。
林田先生のお話。
参加者の皆さんのお話。
とても勉強になりました。
これから私は特に家族との関係を見直そうと思います。
私は私欲の塊です。
このことに気づきました。
日々の生活の中で改善していきたいです。
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