「なぜ名経営者は石田梅岩に学ぶのか?」森田健司著
僕はこのような本を買わない。
でも3日前に僕が仕事をしているエニシア伏見店にいったら
友達の井上裕也くんが「本あげキャンペーン」なるものをやっていて
500円で取り放題だったので
5冊持って帰りました。ありがたいです。
そのうちの1冊でまず初めに読みました。
2冊目は「人生に奇跡を起こす営業のやり方」を読もう。
さて、石田梅岩。(1685~1744年)
名前は知っていました。
教科書に出ていた記憶があります。
「心学」という学問を開いた人。
江戸時代はとても学問が盛んな時代でいろんな学者さんがでるのですが
そのうちの一人です。
幸せに生きていくために有効な教えがつまった本でした。
45歳のとき、呉服屋の番頭であった石田梅岩は、商売をやめて学者になります。
雇われの身だったのですが、勉強も仕事をしながらされていたのですが
専業の学者になります。
自宅に一室で「無料の講義」をはじめました。
彼のお話を聞きに来たのは町人です。
欲していたのは自分が従事する仕事に意味を理解するための知恵。
毎日、へとへとになるまで働くことにいったいなんの意味があるのか?
梅岩が説いたのは「形によるの心」。
人の形は「自分の仕事」
「自分の置かれた状況」
どんな状況であっても、それ自体に不満を呈することを避け、適切な行動を選択すること。その一つひとつが形の実践となって、心を磨いていく。
どんな状況でも常に道徳的行為を実践できる人間は、短期的な「自己の利益」に構うことがないために、安定した働きぶりを発揮する。
もし自分が愚かであったとしても、決して自分を適当に扱ってはならない。
日々努力を続ける。
個々人の道徳的向上がまずあり、次に家がととのう。それを受けて社会が安定する。
何か問題を感じ取ったとき、環境を批判する前に、自分のあり方を反省する。
世の中のひとりひとりが徳を積み、人格的に向上する。
私欲をおさえ、他者のことをおもいやる。
ひとりひとりが仕事によって心を磨き、人を思いやり、社会が安定する。
それこそが経済活動の基盤であり、発展に寄与する。
梅岩が開いた石田心学は心学講舎という講舎を全国に作っていきます。
その数は北海道から九州まで全国におよび173にもなりました。
幕末の1868年まで増え続けました。
門下生には大名までいて、心学を学んだ大名は51藩64名にもなったそうです。
心学講舎で学ぶのは、基本的に無料で、老いも若きも男女の区別なく学べたそうです。
このような「石田心学」の影響は現代の日本人にも受け継がれています。
ひとりひとりが仕事を通じて学ぶこと。
他者を思いやること。
商人として利益を積むのは武士の禄と同じこと。
稼いだ利益は自分が富むとともに他者にも還元すること。
ひとりひとりが徳を積む。
そんな社会。
みんなが人格的に向上し、発展していく社会。
この教えは僕にもとても受け入れやすかったです。
心に刻んで仕事をしていきたいと思います。
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