新しいものは人の心を動かすことから生まれる!

2023年3月13日(月)7時~
第484回朝活ネットワーク名古屋は
【テーマ】人とのご縁で予期しないことが起こった物語
〜ノルウェーでの海外公演とこれから目指す未来のお話〜
【進行役】三浦めぐみ  Megumi Miura

高校3年生になる前の春休み。
劇団四季のミュージカル コーラスライン を観に行った三浦さん。
俳優の15分の独白のシーンで
「雷に打たれた」ような衝撃を受けて、
「この人たちの仲間になりたい!」と思います。

進学校に通っていた三浦さんは
理系の大学に進もうと思っていました。

でも
コーラスラインを見た衝撃の感覚は消えることなく
舞台芸術の道に進むことを決意します。

大阪芸術大学舞台芸術学科へ進学し、
卒業後は
舞台の勉強をするために
イギリスへ留学。

お父さんが亡くなられたこともあり、
いったん日本に帰国しましたが、
中途半端では辞めれないと
もう一度、イギリスへ行くことを決意します。

英語圏では商業演劇の最高峰であるロンドンのウエストエンド地区で
舞台芸術を学びたいという思いにかられてです。

新聞でイギリスでのインターシッププログラムがあることを知った三浦さんは
そのプログラムに応募し、
ロンドンの劇場のサザーク・プレイハウスで
舞台芸術の仕事を得ます。

インターシップで働く先は自分で探さなければならず
たくさんの劇場に書類を送り
なんとか面接までこぎつけ
インターシップで働く先を見つけました。

ここはあまり大きな劇場ではなかったので
逆に、いろんな仕事をすることができました。

サウンドデザインの仕事も任され、
苦労しながらも、やり遂げます。

ただイギリスでそのまま働くためには
労働ビザが必要で
その取得までは至らず、イギリスでの舞台芸術の仕事を得るまでは行きませんでした。

ただその経験はとても貴重で、舞台芸術、英語のチカラは格段に向上しました。

日本に帰国してからは
名古屋の英語劇団や多国籍劇団に所属し
舞台製作をし、自らもパフォーマーとして舞台に立つようになります。

そして2016年 、三浦さんは
名古屋で行われた国際会議の余興として、パフォーマンスする機会に恵まれます。

このパフォーマンスを観た、ノルウェー在住のファリダさんが感動し
「あなたたちのパフォーマンスは私の書いている本と同じだ
ぜひ、ノルウェーで私の本をもとに公演をしてほしい!」
と言ってこられます。


ファリダさんはアフガニスタン出身で
政情不安の祖国から難を逃れ、ノルウェーに移民、難民として移住した人でした。

国を追われ、遠く北欧・ノルウェーに来て、さまざまな差別や困難を乗り越え、本を書いたり、活動してきた社会人類学者です。

そんなファリダさんが書いた論文が賞をとり、
出版された本がありました。

その本を「舞台作品にしてほしい!」と言われた。

ここで断ることもできた。

でも三浦さんはこの思いを諦めたくなかった。

「ファリダさんの書いた本をもとに舞台作品を作ろう!」と決めました。

2017年 ノルウェーに行き、公演をする劇場も決めることができました。

劇場を決めるにもドラマがあり、あらかじめ、三浦さんがここでやりたいとリストアップした劇場ではなく、ファリダさんが勘違いしてアプローチした劇場に
ご縁ができて、そこで公演をすることになります。

ノルウェーでは現地に暮らす、移民、難民出身の若者たちと一緒にパフォーマンスを行います。
様々な困難を乗り越え、ノルウェーで暮らす若者。
そんな若者と共に劇を作る中で三浦さんが感じたのは移民、難民の若者が持つ
「強さ」「柔軟さ」「表現力」「考えている深さ」。

「死」や「不幸」を乗り越えて、今がある若者。

「来たものを受け止めて進む」
強さを持っている。


人は与えられた境遇で生きていく。
その境遇が厳しいものであればあるほど、強くなるのかもしれません。


日本とノルウェーに住む人たちとが一緒になって舞台作品を作る。
言葉は通じないけど、分かり合える経験をした。

日本では知り合えない、
困難を乗り越えてきた人たちと知り合い、舞台作品を作り、演じた経験。

この経験は何事にも代えがたい貴重な経験であるように思いました。

自分が演じたパフォーマンスが
人の心を動かし
そこから生まれたご縁が
遠く北欧の国・ノルウェーでの公演につながった。

人と人とが思いもかけないところから知り合い
新しいものが生まれる。

それは自らが発信し、人の心を動かすことから始まるのかもしれません。

三浦さん。
貴重な経験に基づく
素晴らしい発表をありがとうございます。

三浦さんはこれから活動の拠点を名古屋から東京へ移し
進んでいかれるそうです!

これからの三浦さんの活躍が楽しみです!















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