「雑草をビジネスにしたい!」という本能的な思いは「絶対にあきらめない!」強さに裏打ちされている。

2022年 4月18日(月)7時~
第441回朝活ネットワーク名古屋 を開催しました。

【テーマ】雑草に価値をつけて販売する雑草ビジネスとは!?
~耕作放棄地における未利用資源の活用について~
【進行役】 前田 純 さん

雑草を畑で栽培して、販売するという雑草ビジネスを展開している
前田さん。

今回の朝活では雑草ビジネスとはどんなものであるか?

どんな思いで展開しているかをお話いただきました。

このお話はいろんな商売にもつながる
商売の広げ方を学ぶことのできるお話です。

8年ほど前に初めて前田さんにお会いしたとき
「雑草をビジネスとして展開していきたい!」とおっしゃっていたことを
覚えています。


普通の農家さんは
農協に自分の育てた作物を買ってもらう。
その販売価格は驚くほど安い。

ほうれん草が10束でなんと1円ということもある。

その販売価格ではダンボール代も出ない。
だからせっかく育てた作物を捨てる農家も出てくる。

一方、知り合ったブルーベリー農家は年収2000万円。

この恐ろしい現実。

その違いは何か。

自分で売ることができるか?できないか?の違いです。

自分の育てた農作物をブランディングし、販路を作り自ら販売する。

それができるかどうかの違い。


自分が作りたい農作物が売れるとは限らない。

世間が必要としている農作物を作らなければそもそも売れない。

そこで前田さんは農業は儲けるようになるまでに時間がかかると認識し
貿易業と農業の2つをやることでモノを売るノウハウを積みながら
お金を貯めることにしました。

貿易業は市場を調査し市場が欲している商品を
海外から仕入れて販売する。

そのモノを売るノウハウは農業でも必ず生きてくる。

「合同会社つむぎて」という会社を8年前に設立し
4人で会社をやっています。

農作物の販売・生産・加工・各種イベントを開催しています。

長久手に拠点を設けて、耕作放棄地で雑草・農作物を栽培。

20年以上耕作がされていない
地元の人もやり手がおらず、土地が荒れるのは仕方がないと諦めている土地が
長久手にもとても多い。

でもそのような土地は農薬や肥料が長く使われていないので安全な土地でもあります。

そこで「せいたかあわだちそう」という雑草を育てています。

野菜は育てても、なかなか高い価格で売れない。

どうしたものか?と思っていたところ美容業界の人とご縁がありよもぎ蒸しで
使う「ハーブ」として販売することにしました。

「ハーブ」としてなら高く売れる。

現在、育てた「せいたかあわだちそう」は美容サロンで販売し使用され
評判も上々です。

「せいたかあわだちそう」はアメリカでは薬草として認知されています。
昔から薬効がある植物と認識されています。

肌に良い成分が多く含まれており「クロロゲン酸」が豊富で
ハーブとして販売し、
2018年 88キロ
2021年 200キロ売ることができました。

2021年には
せいたかあわだちそう  200キロ
べにばなぼろぎく 20キロ
ヨモギ 20キロ
という雑草を育て販売することができました。

今後は自分たちが育てるだけでなく農家さんとコラボして生産し
生産量を上げることを考えています。

「合同会社つむぎて」では
地道な広報
料理人とのコラボ
雑草摘み取りと料理体験
マルシェの出店
商品開発
を仲間とともに行っています。

500のサロンに雑草ハーブを販売することができたので
美容サロンとのパイプができ
「こんなものをつくってほしい!」という意見が集まるようになりました。

よもぎ蒸しのお客様は冷え性の方が多い。
なのでこのハーブで「入浴剤」を作ってほしい。
という要望がありました。

「入浴剤」の商品開発」。

「入浴剤」なら一般市場への販売できる。

そのためには「売れる文言と説明が必要」

売れる文言とは効果効能を言えるようにならなければならない。

そのためには化粧品の原材料として登録することが必要。

そこで「せいたかあわだちそう」を原材料登録することにしました。

PCPC 米国パーソナルケア製品評議会
日本化粧品工業連合会

この2つの申請で化粧品の原料として認可されれば
「せいたかあわだちそう」から抽出した世界初の原材料となります。

この原材料登録はプロの人にも無理と言われましたが
いろいろと自分で調べてみると「できる」ことがわかり
今、原材料登録に挑戦中です。

「化粧品原料メーカー」となれば強いです。

化粧品の原料の認可を得ることができれば圧倒的な武器となります。

一種の参入障壁です。

「雑草をビジネスにしたい!」という
前田さんの本能的な思いは「絶対にあきらめない!」思いの強さに
裏打ちされた「執念」ともいえるものです。

除菌スプレー
化粧品の開発
医薬部外品の入浴剤の開発など
一般市場で「化粧品原料メーカー」としての雑草ビジネスの飛躍。

さまざまな人と知り合い
いろいろなな努力が
自分が一番やりたかった「雑草をビジネスにしたい!」を実現につながる。

「三歳で山菜の種類の見分けができるようになった」
という植物好きの前田さん。

その本能ともいえる思いは
「絶対にあきらめない」という強さにつながっていると感じました。

前田さん。夢の実現に向けた思いのつまった発表を
ありがとうございます!

私も「あきらめない強さ」を見習います。

合同会社つむぎて
https://tsumugite.jp/

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