「日常の中に伝統的なものがある生活を。」有松絞り作家・安保成子さん。

2024年6月24日(月)7時~
第546回朝活ネットワーク名古屋を開催しました。

【テーマ】古に学び、今をデザイン
~有松絞り作家が語る日本の伝統の魅力~
【進行役】 安保 成子

400年の歴史を誇る名古屋を代表する伝統工芸である有松絞り。
有松絞り作家として活躍されている安保さんにお話していただきました。

安保さんは美術が好きで旭丘高校美術科に学び、
インテリアの会社で働くうちに、木工家、陶芸家の友人の影響で
「技を学べばどこへ行っても働けそう!」
という思いから工芸に興味を持ち有松へ。

24歳から絞りの会社で8年間働き、
愛知県絞工業組合の後継者育成事業等で絞りの技術を学び、
国際絞り会議で海外の絞りからも刺激を受けます。

「日常生活の中に規格品外の一点モノを作りたい」と独立。
有松絞り作家•デザイナー
ABO NON KIKAKU代表として、
レクサスショ-ルーム、ホテルなど
店舗インテリア、洋服、バッグ、ジビエレザー製品など
さまざまな作品や商品を作られてきました。

有松絞りは
1608年 有松に移り住んだ竹田庄九郎が中心となり
東海道のおみやげとして発展した歴史がある。

有松は江戸時代の町並みが残り、
有松絞りという産業が今も生産されている全国的にも希少な日本遺産の町。

有松絞りは60種といわれる技法(縫う、たたむ、括るに分けらる)を
絵を刷る→絞り加工→染める→ほどく→伸ばすという基本工程や、
生地の凹凸を残す形状記憶加工を組み合わせて作り出されます。

手仕事で行われるため
模様が一定でなく、不揃いであり、ぬくもりや独特の風合いを
感じさせます。

本日、安保さんにお持ちいただいた有松絞りの布や革を
触ってみましたが
天然素材の優しさ
手仕事の暖かみを感じる作品の数々でした。

安保さんは日本の伝統を感じるものが好きで、名古屋むすめ歌舞伎では
立役(男役)を演じ舞台に立ってきました。

有松絞り
歌舞伎といった日本の伝統のものと触れ合う中で
伝統の魅力は
シンプルだけど先人が伝えてくれたたくさんの引き出しがあり可能性がある。
今の時代に合うカッコいいものを作り出したい。
『伝統はみんなの宝物』『みんな違ってみんないい』
有松絞りを通して自分が住む土地に誇りを持ってほしいと、
教育機関で生徒へ講義やワ-クショップにも力を注がれています。

日常の中に伝統的なものがある生活を。

安保さんのお話を聴いて
改めて手仕事、天然素材、伝統といったものの良さを
見直すことができました。


安保さん。
ご自身の貴重な体験に基づく素晴らしい発表をありがとうございます。

来月には
安保さんは名古屋駅周辺で3つのイベントを開催されますので
ぜひ興味のある方は訪れてください。

7月7日10時~12時
納屋橋COLORS.366にて
七夕飾りのワークショップを開催。

7月6日、7日には名鉄商店ギャラリーにて
七夕織姫展に出展・販売。

7月24日~29日には
名古屋市西区那古野・エスプラナードギャラリーにて
七夕織姫彦星展に出展。

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