スウェーデンの総選挙。政権交代が起こった。議席を大きく伸ばしたスウェーデン民主党とは?

2022年9月11日
北欧スウェーデンで総選挙が行われました。
写真は今回の選挙で躍進したスウェーデン民主党の党首
Jimmie Åkesson (ジミーアッケソン) です。
https://www.facebook.com/jimmieakesson/

移民排斥を訴える政党を含む右派勢力が、過半数を獲得することが確実となり、中道左派政権のスウェーデンで初の女性首相であるアンデション首相が辞意を表明しました。
移民や難民の受け入れに寛容な政策をとってきたスウェーデンが、
方針を転換することになるのか?
注目されています。

スウェーデンで一体なにが起こっているのでしょうか?

今回、議席を大幅に伸ばしたのがスウェーデン民主党です。

スウェーデン民主党は極右政党と呼ばれていますが
実際はどうなのでしょうか?

今回の総選挙で
スウェーデンの議会の議席は349議席 はどうなったのか?
穏健党、スウェーデン民主党、キリスト教民主党、自由党の右派陣営は
176議席 。
アンデション氏率いる社会民主労働党を中心とする中道左派の与党陣営は
173議席 。

ロイター通信の報道によると
反移民などを掲げる極右のスウェーデン民主党が穏健党を抜いて2位に躍進。
同国政治が転換点に立ったとあります。
アンデション首相は敗北を認めたものの、
多くの国民がスウェーデン民主党の勢いを懸念していることを警告。

一方、穏健党のクリステルソン党首は自身のインスタグラムに動画を投稿し、
新政権樹立に向けて作業を開始すると表明。
社会には大きな不満が渦巻いており、暴力への恐怖や経済への懸念から世界は非常に不透明になっていると指摘した上で、政治的偏向が非常に大きくなっていることから
「分裂ではなく、団結させようというのが私のメッセージだ」
とあります。

ロイター報道では
「極右政党が第2党に」とある。
この極右政党とはもちろんスウェーデン民主党のことです。

今回の総選挙では犯罪組織、移民とその統合の問題、
高騰する光熱費などが争点となりました。

これまで政界で忌避されていた極右のスウェーデン民主党が、
得票率を20%近くに大きく伸ばし、第2党に躍進。
同国政治は大きな転換点を迎えつつあります。


スウェーデン民主党は「スウェーデンを再び安全に」をスローガンに、
犯罪組織対策や移民の制限、禁錮刑の延長などを掲げていました。

右派勢力にはスウェーデン民主党のほか、穏健党とキリスト教民主党、
自由党が含まれます。
スウェーデン民主党のジミー・アッケソン党首は、
他党から全面的な支持を得ていないため、首相になることはないと言ってます。

代わりに、穏健党のウルフ・クリステルソン党首が政権の樹立に動いています。
同党首は14日、
「スウェーデン全体とすべての国民のための、安定的で活力ある新しい政府を形成するために、私はできる限りのことをするつもりだ」と話ています。

スウェーデン民主党は
第2党となっても他党から全面的な支持を得ていないため、
党首であるジミー・アッケソンは首相になることはないとは

どういうことなんだろう?

ロイターの報道でスウェーデン民主党は
「これまで政界で忌避されていた極右のスウェーデン民主党」 と

表現されています。

ウィキペディアによると
スウェーデン民主党は1988年結党。
スウェーデン民主党自身の説明によると
国家主義を根底に持つ社会保守主義者であるとしていますが
外部からは右翼、右翼ポピュリスト、
国家保守、反移民政党と見なされています。
党首は
ジミー・アッケソン

これだけみると
かなりヤバい政党にみえてしまいますが
保守主義のナショナリスト。
反グローバル主義の政党に思えます。

起源は1990年代初頭のスウェーデン国内における白人至上主義運動。
2006年に路線を変更し、ファシズムとナチズムの両方を拒否し、
敵としているのは、
「スウェーデン社会に同化しないイスラム系移民・難民、彼らによる犯罪の多発問題」と多文化主義です。
イスラム系移民が多くなかった時代は犯罪もテロも少なくて、
格差が小さかったことが支持拡大の背景にあります。
注目は「外国ルーツの非白人の有権者からも支持を大幅に高めている。 」
ところです。


ジミー・アッケソン

Jimmie Åkesson 英語でのスペルはこうです。
日本語でジミーアッケソンと検索しても出てこないです。

Jimmie Åkesson (ジミーアッケソン)は
スウェーデンの大学としては2番目に古いルンド大学で
政治学、法律、経済学、人文地理学、哲学を学んで
ウェブデザイナーとして働いてたのち
政治の世界に入りました。

もともとは穏健党(スウェーデンの政党・右派)に属していましたが
1995年スウェーデン民主党に入ります。
この時期にはスウェーデン民主党を立ち上げた最初のメンバーや
強硬なメンバーが去ったあとだったそうです。


2005年に党首選挙で勝利し
スウェーデン民主党の党首となります。
2010年 スウェーデン民主党は初の国政進出。総選挙で20議席獲得。
総選挙の後、燃え尽き症候群で休養をとります。
2014年 総選挙で49議席獲得 第3党となります。得票率12.9%
この年、オンライン賭博で稼ぎ、政治家の収入より多かったことがマスコミ報道され話題になっています

2015年 党首に復帰します。
2018年 総選挙で63議席獲得 第3党を維持します。得票率18%
2022年 総選挙で73議席獲得 第2党に躍進。得票率20.5%
趣味はゴルフとサッカー観戦です。
ちなみに
jimmieakesson という名前でジミーアッケソンはフェイスブックをやっているので、
下記サイトからフォローもできます。

Facebook

9月15日のフェイスブックと投稿で
アッケソンは
「8年間も国を間違った方向に導き続けた社会民主主義政治で、
もう十分でしょう。 安全保障、福祉、結束を再構築する時が来ました。
スウェーデンを第一に考える時だ。
スウェーデン民主党は、この仕事の建設的で原動力となるだろう。 」
と書いています。
この投稿から考えると
彼は母国・スウェーデンを第一に考えるナショナリストに
思います。
反グローバリズムですね。


そして
「今、スウェーデンを再び素晴らしいものにする作業が始まる。 」
とこの投稿を締めています。

スウェーデンの総選挙での
スウェーデン民主党の躍進と右派の勝利は
移民問題が大きな影響をもたらしています。

2015年、スウェーデンはシリア、イラク、アフガニスタンなどの
難民16万3000人を受け入れました。
その結果、犯罪は急増し、過去20年で銃による殺傷事件の発生率が
ヨーロッパ最低レベルから最高レベルに増え、
今ではイタリアや東ヨーロッパ諸国より高くなっています。

移民の受け入れによる治安の悪化。
これが今回の選挙の大きな争点になり
移民受け入れを推進した左派政権は敗れました。


今回のスウェーデンの総選挙は
日本においてもとても参考になる結果です。
安易な移民受け入れが何をもたらすか?
考える良い機会だと思います。

スウェーデンでは穏健党のウルフ・クリスターソン党首が右派の首相になる
予想です。
スウェーデン民主党のアッケソン党首が首相になると
第2党の党首ではありますが、
右派連合がまとまらないようです。
今後のスウェーデンの動きにも注目です。

2018年のスウェーデンの総選挙では
左派ブロックは144議席
右派ブロックは143議席
両派から連立を否定されているスウェーデン民主党は62議席
でした。
今回、さらに議席を伸ばし第2党となり
伝統的な右派政党である穏健党の議席を越え
初めて政権に加わるスウェーデン民主党の存在は
注目です。

今回は第2党となったこともあり
右派政権で連立を組むと思われます。
今後のスウェーデンの政治の動きが気になります。
はっきりとナショナリズムを打ち出す
保守主義の党が第2党になったことは今までにない動きです。


注目すべきは
2010年の総選挙では
今回、敗北しましたが依然として
第1党である社会民主労働党は100議席獲得し
前回より7議席、増やしています。

前回まで第2党であり、今回、第3党になり
今回、スウェーデンで樹立される右派政権で首相を出すと予想される
穏健党は68議席の獲得にとどまり、2議席減らしています。
穏健党は1904年に設立された
歴史のある政党です。
ただスウェーデン民主党が初めて議席を獲得した2010年の選挙では
107議席ありましたが、現在は選挙のたびに議席を減らし
68議席。
スウェーデン民主党に議席を食われている穏健党が首相を出すとは
皮肉ですね。
ただ歴史のある政党から首相を出すのは安心感があり
連立政権となると急速に議席を伸ばしてきたスウェーデン民主党は
国民にも他の政党からしても拒否反応があることは否めません。

スウェーデン民主党は
日本でいえば
2022年の参議院選挙で初の議席を獲得した参政党に
主張が近いように思います。
スウェーデン民主党は設立された当時は過激な主張をしていたそうですが
今はしっかりと保守主義のナショナリズムを主張する政党に思えます。

下記は直近4回のスウェーデン総選挙結果です。

2022年2018年2014年2010年
社会民主労働党L  107 100 113 112
スウェーデン民主党R 73 62  49 20
穏健党R       68 70  84 107
中央党R       24 31  22 23
左翼党L       24 28  21 19

2022年9月25日には
イタリアで総選挙があります。
ユーロ圏で3番目の経済規模を持つイタリア。
記録的高インフレや景気減速、
ロシアによるウクライナ侵攻を受けたエネルギー不足 。

イタリアの総選挙では右翼連合の勝利が予想されており、
極右党首のジョルジア・メローニ氏が新首相になると予想されています。
この極右政党とは「 イタリアの同胞 」という政党。
率いるのは メローニ党首(45)が同国史上初の女性首相に就任する
公算が大きくなっているそうです。


またイタリアの総選挙の結果も楽しみです。

今回のブログを書くにあたり
インターネットで色々調べましたが
スウェーデン総選挙で調べるより
Swedish election
で調べると、いろんな情報が入ってきます。
勉強になりました。

メローニ党首
スウェーデン次期首相が予想される
穏健党のウルフ・クリステルソン党首




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